おさ子です。のんびりまったり生きましょう。

「Shall We Dance?」「ブラックホーク・ダウン」

2022年11月22日  2023年9月12日 

 昔懐かし映画シリーズ。


「Shall We Dance?」ピーター・チェルソム

           Peter Chelsom(2004米)

 言わずと知れた日本映画「Shall We ダンス?」周防正行(1996)のリメイク版。こちらは初見だった。2004年かー。子育て真っ盛りだ。

 日本版の方はTV放映で何度か観た記憶があるが、おおよそ踏襲しているように思えた。日本ではバブルが弾けて間もない頃、米国としては同時多発テロの傷もまだ新しい頃。「身近な幸せを大事に」という共通のテーマがしっくりくる時代だったのだろう。

 それにしてもこのリメイク版、あまりにもあまりにもリチャード・ギアが魅力的すぎる。この頃もう四十半ばという紛れもないオジサンのはずなのに、この「はにかむような笑顔」の破壊力よ……!たまたま一緒に観ていた二十代息子が何度も「超イケメンやん……」と嘆息するほど。だからこそラスト近くのあの場面(これは別にネタバレしてもいいと思う)、エスカレーターに乗って現れた正装のギアが一輪の薔薇を差し出す、胸キュンする妻とその同僚……の説得力ときたらもう大変なものである。いやアレが役所さんでも十分素敵なのよ?でもアレは反則。スーツの国の人の本気ヤバイ(意味不明)。

 もちろん、草刈民代さんの役にあたるジェニファー・ロペスもきりりと綺麗で素敵だった。ストイックさがとてもいい。ダンスによって知り合い、ダンスによって惹かれあうけど、ダンスによってギリ恋愛(この場合不倫になる)にいかないってところがまた良い。

 色んな意味で往年のハリウッドの華やかさ、豊かさがまだまだ生きてる感があった。今だとここまで真正面なダンディズム、夫婦愛はもう描けないんじゃないかしら。くー。




「ブラックホーク・ダウン」リドリー・スコット

 Black Hawk Down Ridley Scott(2001米)

 こちらは録画してあったのを何回かに分けて観た。どういうわけかすごく辛かったからだ。戦争映画は何本も観ているのに、他とは明らかに違う独特の緊迫感。実の所一旦停止できない映画館ならばあっという間の二時間半だったかもしれない。でも疲労困憊しそう。

 30分足らずで終わるはずの作戦が一転、ブラックホークを落とされ、救援のための部隊も烈しい攻撃を受け死傷者が増える一方、という泥沼の市街戦に追いやられる米軍。ほぼ全編戦闘シーンで埋め尽くされているのはいいとして、次々負傷する仲間を助けようとしてまたやられて、の繰り返しが相当精神に来る。こういう言い方をすると語弊があるかもしれないが、米軍の底堅さというものを実感させられた。後に米国のソマリア完全撤退に繋がった負け戦だとしても。

 こういう映画を件の国の人はどう思うのだろうか。少数の、生きているかどうかもわからない負傷者を救援に向かってみすみす兵力を損耗させるなんて意味がわからない、となるんだろうか。それかソマリアでの米軍の戦いは、そのまま自分たちの戦いと同じだ、責められるいわれはないと言い切ってしまうのか。

「一人も見捨てない」という軍としての建前、それ以上に強い仲間同士の信頼感。背後から銃を突きつけないと進めないような集団ではない。その辺りは伝わらないのだろうか。優れたフィクションはしばしば現実より効果的だが、それも制限されているのならば……うーん。

 スコット監督のリアリティに拘った映像の美しさが却って心身に堪えた。なんだろなコレ。でも渾身の名作には違いない。 

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